「営業もしたくない、だけど自由に働きたい」 「大手ほどガチガチじゃなくて、ゆるく始められる方法が知りたい」
そんな方にぴったりなのが、**請負パートナー型(準委託・契約パートナー)**という働き方です。
本記事では、軽貨物ドライバー8業態シリーズ第6回として、請負パートナー型の仕組み・メリット・デメリット・他の業態との違いを、これから始めたい人向けにわかりやすく解説します。
目次
請負パートナー型とは?|個人と企業の“中間的”な関係で働くスタイル
配送会社や下請け企業と個別に請負契約を結び、指定された案件を継続的に受けるスタイルです。
特徴:
- 会社が案件を用意してくれる(営業不要)
- 稼働日や内容は相談できるが、ある程度の固定制
- 業務委託だが「パートナー」的な扱い(直接雇用ではない)
イメージとしては、**「自由契約のチームメンバー」**のような位置づけです。
始め方の流れ
- 地域の配送会社・業務委託企業の募集に応募
- 面談・契約(請負契約・業務委託契約)
- 車両(黒ナンバー)準備 or リース
- 業務説明・同乗研修
- 稼働スタート(案件は企業側がアサイン)
初期費用の目安
項目 | 費用目安 |
---|---|
車両購入・リース | 約0〜50万円(リースなら初期ゼロ可) |
保険・備品など | 約1万〜3万円 |
登録費・契約手数料 | 無料〜数万円(会社により異なる) |
合計 | 約1万〜10万円前後 |
収入の目安と働き方
案件や会社により幅はありますが、以下が一般的:
- フル稼働(週5〜6・1日8h前後):月収25万〜40万円
- 短時間型(午前だけ・週3など):月収5万〜20万円
単価は「1個あたり」「1日あたり」「1現場あたり」など、契約内容により異なります。
メリット|“ちょうどいい”自由度とサポート
- 営業不要。案件があらかじめ用意されている
- 配送会社との距離が近く、相談しやすい
- シフトや曜日の相談がしやすく、無理なく続けやすい
- 始めるためのハードルが低く、リスクが小さい
デメリット|中間的だからこその制限も
- 配送会社によってルールや自由度にばらつきがある
- 案件内容は基本的に選べない(割り振り制)
- 契約内容が曖昧なこともあり、トラブルに発展する場合も
- ドライバー同士の連携がないと孤立しやすい
向いている人・向かない人
請負パートナー型が向いている人:
- できるだけ手間なく始めたい人
- 稼働スタイルはある程度決めておきたい人
- 安定よりも柔軟さと安心のバランスを求める人
合わないかもしれない人:
- 案件や配達内容を自分で選びたい人
- 将来的に完全独立・起業を目指している人
- 本格的な稼働・収入アップを狙いたい人(報酬上限が低め)
他の働き方との比較(ざっくり)
比較軸 | 請負パートナー型 | 大手委託 | 地域型 | 赤帽 | アプリ型 |
自由度 | ○ | △ | ○ | ◎ | ◎ |
安定性 | ○ | ◎ | ○ | △ | △ |
収益性 | △〜○ | ○ | ○ | ◎ | △〜○ |
初期費用 | 低 | 低 | 中 | 高 | ◎ |
サポート | ○ | ◎ | ○ | △ | △ |
続ける人・離れる人、それぞれの声と背景
続ける人の声:
- 「あまり深く考えずに始められた」 → 面倒な手続きがなく、すぐに仕事に入れた点が好印象。
- 「会社の人と距離が近く、相談しやすい」 → 配送会社との関係性が良好で、続ける安心感がある。
- 「時間や曜日を相談できて、家庭と両立しやすい」 → 固定型の働き方よりも柔軟に対応してくれる環境が魅力。
離れる人の声:
- 「思ったより自由じゃなかった」 → 案件やエリアが固定で、裁量が少ないと感じるケース。
- 「会社によってルールや支払いがバラバラで不安」 → 業者選びを間違えると、働き方に不満が出る。
- 「単価が低く、ガッツリ稼ぐには向いていなかった」 → 稼働量に対して報酬が見合わず、他業態へ移行する人も。
よく移る先としては…
- 地域密着型(もう少し自分の裁量を増やしたい)
- フランチャイズ型(手厚いサポートを維持しつつ収入UP)
- 赤帽・起業型(より自由で収益性を追求)
まとめ:“営業不要で始めやすい”が魅力の準委託スタイル
営業や独立に自信がないけど、自分のペースで働きたい。そんな人にとって、請負パートナー型は“ちょうどいい中間点”です。
軽貨物に慣れるための第一歩としても、本業+αの副収入としても、リスクを抑えて始められる選択肢としておすすめできます。
🔗 次回:第7回「複業・副業としての軽貨物とは?」に続きます!