🔰 本記事は「心理学で学ぶ|軽配送ドライバーのためのメンタル強化講座(全3回)」の第2回です。
今回は、「やる気が出ない日」や「自信がなくなったとき」に、心理学の視点からメンタルを整えるヒントをお届けします。
「もうやめたい…」と思ってしまう日、ありますよね
軽貨物ドライバーという働き方は、自由である反面、孤独で不安定な要素も多く、
体力と精神力の両方を求められます。
- 今日はうまくいかなかった
- ミスが重なって自信がない
- 稼げるはずなのに、思ったようにいかない
そんなとき、ふと「やめた方がいいのかも」と心が揺れる日もあるはずです。
✅ 落ち込みの原因は“考え方のクセ”にある|ABCモデル
心理学の「ABCモデル」では、感情の元になるのは「出来事(A)」ではなく、
**その出来事にどう意味づけしたか(B)**だと考えます。
それが、結果として感情(C)を生み出します。
🚛 具体例:お客様から無言で荷物を受け取られた
項目 | 内容 |
---|---|
A(出来事) | 無言で受け取られる |
B(思考) | 「嫌われたかも」「失礼だったかな」 |
C(感情) | 不安・自己否定・緊張が続く |
実際には…
「忙しくて余裕がなかっただけ」「ただ無口なだけ」かもしれません。
💡 対処法:「本当にそうだと断言できる?」と自分に聞いてみる
- 証拠はある?
- 他の理由は考えられない?
- 他人の態度ですべてを判断していいの?
👉 自分の思い込みに気づくだけでも、気持ちがぐっと軽くなります。
✅ 自信がある人と折れやすい人の違い|自己効力感とは?
自己効力感とは、心理学でいう「自分はやればできる」という感覚のこと。
この感覚が高い人ほど、困難な場面でも前向きに行動できます。
🚛 具体例:午前の遅れで気持ちが切れそうになったとき
- 低い自己効力感:「もう今日はダメ。自分には無理だ」
- 高い自己効力感:「午前は遅れたけど、午後で取り戻せる。やり方を見直せばOK」
📍ポイント:
“できる理由”を探すクセがある人は、失敗を引きずらず、回復が早いです。
それは生まれつきではなく、毎日の「言葉がけの習慣」で育ちます。
✅ やる気が出ないのは「仕組みのズレ」かもしれない|モチベーションの2タイプ
やる気には、大きく分けて2つの種類があります。
種類 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
外発的動機 | 報酬・他人の評価による動機 | 稼げる、褒められる、SNS映え |
内発的動機 | 自分の価値観・興味に基づく動機 | 一人で働ける、人間関係が楽、工夫が楽しい |
🚛 具体例:やる気が出ない、配達が億劫…
- ありがちな感覚:「今日も数が少ない」「意味あるのかな」
- 視点を変える:
→「朝型生活のほうが自分に合っている」
→「誰にも干渉されずに働けるのはストレスが少ない」
→「ルートや段取りを工夫するのは意外と好きだ」
📍ポイント:
数字での達成感がない日も、「自分の好きな働き方」という“本来の動機”に立ち返れば、自然とやる気は回復します。
✅ メンタルを回復する!5分でできる整理ワーク
気持ちが沈んだときや、やる気が出ない日におすすめの思考整理ワークです。
- 「今日の気持ち」を言葉にする
→ 例:「焦り」「空回り感」「不安」 - 原因を書き出してみる
→ 例:「ルート組みに失敗した」「お客様対応で疲れた」 - 今日“できたこと”も1つ見つける
→ 例:「荷台整理は丁寧にできた」「朝の準備がスムーズだった」 - “この仕事を選んだ理由”を思い出す
→ 例:「自由な時間が欲しかった」「人間関係のストレスを避けたかった」 - 明日少し変えてみたいことを考える
→ 例:「出発前に5分休憩を入れてみる」「昼食の場所を静かなところにしてみる」
📍目的は“反省”ではなく、“回復と切り替え”のきっかけをつくること。
✅ まとめ:やめたくなる日こそ、心の仕組みを知るチャンス
- 続けるために必要なのは、完璧なスキルより「気持ちの立て直し方」
- 自分を苦しめるのは「思い込み」かもしれない
- モチベーションの源は、自分の内側にあることが多い
疲れた日や不調な日を「やめる理由」にするのではなく、
“気持ちを整える練習の日”に変えていくことが、長く続ける力になります。
👉 次回予告
第3回では、「他人の目が気になる」「この働き方でいいのか…」といった悩みに対して、
“承認欲求”や“孤独”との付き合い方、自分のペースで働き続けるコツをお届けします。