🔰 本記事は「軽配送ドライバーのための『続ける力』講座(全3回)」の第1回です。
「やろうと思ったのに続かない…」という悩みを、心理学・行動科学の視点から“続ける仕組み”で解決していくシリーズです。
目次
✅ 「やる気があっても続かない」のは“根性不足”じゃない
軽配送の仕事は自由度が高いぶん、自分の生活・働き方を“整える力”が必要です。
- 確定申告の準備を毎月やるつもりが、結局ためこんでしまう
- 朝にストレッチをしたいけど、バタバタして忘れる
- 健康のためにお菓子をやめようと決めたが、つい買ってしまう
こうした「続かない」の多くは、性格のせいではありません。
脳の構造・環境の設計で、いくらでも変わります。
✅ 習慣は「トリガー・行動・報酬」でできている
行動科学では、習慣は以下の3ステップで成り立つとされています。
ステップ | 内容 | 例(経費入力) |
---|---|---|
トリガー | 行動のきっかけ | 給油のあと/レシートをもらった直後 |
行動 | 実際の行為 | レシートをアプリで1枚だけ登録 |
報酬 | 脳が感じる快感 | 「1つ進んだ」「気持ちがスッキリ」など |
🔍 “トリガー(きっかけ)”がなければ、どんな習慣も始まりません。
🚛 よくある“続かない習慣”を「続く仕組み」に変える実例
💬 レシート整理がたまる → 給油 or コンビニを「トリガー」に変える
- 失敗パターン:「帰ってからまとめてやろう」と思って忘れる
- 改善:「レジでレシートをもらったら→その場で1枚だけ撮る」
- 報酬:「1個やった」という小さな達成感、月末にラクできる安心感
💬 朝のストレッチが続かない → “コーヒーを入れる”をトリガーにする
- **失敗パターン:**朝はバタついて、ストレッチを忘れて出発
- 改善:「お湯を沸かしてる間に首回し30秒」
- **報酬:**血行がよくなり頭がスッキリ、体の重さが軽減
💬 ついコンビニで甘いものを買ってしまう → 「買う前にナッツを口に入れる」ルールにする
- 失敗パターン:「今日は買わないぞ」と思っても、店に入ると誘惑に負ける
- 改善:「車に常備してるナッツを先にひとつまみ食べてから入る」
- **報酬:**空腹感がやわらぎ、選択に冷静になれる
💬 ドライバーアプリの確認を忘れがち → 車のドアを閉めた瞬間をトリガーに
- 失敗パターン:「忘れないようにしよう」と思ってても忘れる
- 改善:「荷室を閉めたら→スマホを手に持つ→アプリ確認」
- **報酬:**安心して出発できる/忘れによるトラブル回避
✅ 小さな習慣が「毎日の質」を底上げする
大事なのは、「がんばること」ではなく、「しくみに任せること」。
💡 続ける人が実践している3つの工夫:
- 最初から100点を目指さない
→「1分で終わる」「やらない日があってもOK」 - 目に入る場所に“やる理由”を置いておく
→ スマホ壁紙に「1枚ずつでいい」「先延ばしは苦しくなる」など短い言葉 - 失敗しても、すぐ“仕切り直せる”習慣にする
→ 「できなかった日は“記録だけ”でもOK」とルールを緩くする
✅ 明日から使える「習慣化チェックリスト」
チェック項目 | 内容例 |
---|---|
□ トリガーがある | 「出発前」「給油時」「レシート受取後」など行動前の合図 |
□ 1分以内でできる | ストレッチ/レシート撮影/ナッツを口に入れる など |
□ 報酬がある | 気分が整う、安心する、数字が貯まって気持ちいい etc. |
👉 この3つがそろえば、「やる気に頼らず」自然と動けるようになります。
✅ まとめ:「仕組み」があれば人は自然と動ける
- 習慣は“自分を動かす環境づくり”
- 小さく始めて、手応えを育てる
- 「毎日やる」ではなく、「戻れる設計」があることが続ける力になります
👉 あなたが変わる必要はありません。“整えること”が変わるだけで、毎日が軽くなります。
👉 次回予告
第2回では、「1日1分で変わる」行動トリガーの設計術をご紹介します。
「やろうと思ってるけど手が出ない…」そんな行動を“自動化”するヒント満載です。