🔰 本記事は、「軽配送ドライバーのための『続ける力』講座(全3回)」の第2回です。
※この記事は、前回(第1回)「三日坊主を卒業する|続かない原因は“意志”ではなく“しくみ”だった」の続きです。
前回は、「続かないのは自分の意志が弱いせいではなく、“行動の仕組み”がないからかもしれない」という視点で、習慣づくりの基本(トリガー・行動・報酬)をお伝えしました。
今回のテーマは、その中でも特に大切な“始めるきっかけ”=トリガー。
「やりたいと思ってるのに、なぜか始められない…」
そんな悩みに対して、無理なく行動を始めるためのコツをご紹介します。
目次
✅ 「始められない」のは“意志”ではなく“設計”の問題
やろうと思っていたのに…
- 今日も気づいたら忘れていた
- 手をつける前に別のことを始めてしまった
- 思い出したときにはタイミングを逃していた
そんな経験、誰しもあると思います。
でもそれは、意志が弱いのではなく、「始めるきっかけが曖昧」なだけかもしれません。
✅ 習慣は「トリガー→行動→報酬」でできている
行動科学では、習慣の始まりには「トリガー(きっかけ)」が必要だとされています。
ステップ | 説明 | 例(レシート整理) |
---|---|---|
トリガー | 行動を始める合図 | 給油、コンビニで買い物をした直後など |
行動 | 実際にやること | レシートを1枚だけアプリに登録する |
報酬 | 得られる感覚 | 「整理できた」「溜めなくて済む」という安心感 |
🔸 続けられる人は、**「やろう」と考える前に“動いてしまう仕組み”**を持っています。
🚛 現場ですぐ使える!おすすめの「行動トリガー」5選
💡 トリガー①:エンジンをかけたら
- 使える習慣: 配送アプリの確認/ToDoアプリの起動
- 理由: 出発前のスイッチとして最適なタイミング
- 応用: 深呼吸や、水を飲む習慣にも活用可能
💡 トリガー②:レシートを受け取った直後
- 使える習慣: 経費記録アプリでその場入力 or 撮影
- 理由: “あとでやろう”を防げる一番自然な瞬間
- 応用: 紙袋を車内に置き「その場で入れるだけ」でもOK
💡 トリガー③:荷室を閉めた瞬間
- 使える習慣: 配達アプリのチェック/段取りの確認
- 理由: 配送と配送の区切りを意識できる
- 応用: 次の目的地を声に出して確認するなど
💡 トリガー④:コンビニやスーパーに入る前
- 使える習慣: ナッツをひとつまみ/買いすぎ防止メモ確認
- 理由: 衝動買いを減らす“冷静スイッチ”に使える
- 応用: 財布に「今日はこの金額だけ」などメモ貼付も◎
💡 トリガー⑤:ドリンクを手にした時
- 使える習慣: ストレッチ・首回し・5秒呼吸などのリセット行動
- 理由: 毎日自然に発生する静かなタイミングに乗せられる
- 応用: 飲み物に好きな一言シールなどを貼るのもあり
✅ トリガー設計のコツ:自然と“つい始めてしまう”ようにする
良いトリガーには以下の特徴があります:
ポイント | 内容 |
---|---|
✅ 日常の中で毎日ある行動とセットにする | 起床・乗車・給油・買い物など |
✅ 動作の終わりに組み込む | 荷物を閉めた/レジを終えた/車に乗った など |
✅ モノや場所と連動させる | ドリンクホルダー・スマホ・財布など |
🚛 ケース例:「経費入力が面倒で続かない人」
- NG:「夜にまとめてやろう」→ 疲れて忘れる・溜める
- OK:「給油したら、その場で“1枚だけ”登録する」
- → 動作にひもづけて「自動スタート」にしてしまうのがコツ
✅ 明日からできる!マイ・トリガー作成シート(サンプル)
習慣にしたいこと | トリガー | 行動 | 報酬 |
---|---|---|---|
経費記録 | 給油後 | 1枚登録 | 「後がラク」「整理されて気持ちいい」 |
ストレッチ | コーヒーを入れる時 | 首回し30秒 | 「体が軽くなる」「スッキリする」 |
間食防止 | コンビニ前にナッツ | ひとつまみ | 「空腹が落ち着く」「冷静に選べる」 |
👉 メモ帳やスマホに書き出すだけでも効果があります!
✅ まとめ:始めやすい仕組みが、続けられる力になる
- 「やらなきゃ」ではなく、「勝手にやってしまう」流れを作る
- トリガーは、行動を“自分の習慣”に変えるスタートライン
- 続ける人は意志が強いのではなく、“始める設計”がうまいだけ
👉 まずは1つ、生活の中に合う“自分専用のトリガー”を見つけてみてください。
👉 次回予告
第3回では、「崩れても戻れる」習慣のつくり方をご紹介します。
完璧を目指さず、リセットできる設計で“持続できる習慣”を整えます。